――金庫は本人所有と本人確認が大切
電気錠というのは内側から開けて中を設定することだけなんですよ。そうすると変えられるんです。ただ基本的にこの辺の関係って難しくて、例えばオーナーさんだとか会社の社長だとかいうところで設定するじゃないですか。それで従業員が辞めたりする、それを考えないといけないんですよ。とにかく金庫は本人所有と本人確認が大切です。
――金庫の暗証番号設定は要注意
金庫で100万変換というダイアルがあります。それは従業員さんや店長さんが辞めたら番号変えないといけないです。信用金庫もそうだしそういうのあるんですよ。ただけっこう社員が自分でやらされんだろうなと思います。そうすると自分が設定したと思って閉めちゃうじと開かなくなっちゃったというのはいっぱいあるんですよ。それはなぜかというと、私たちは設定したら最低3回はやるんですよ。5回10回やってもいいんですよ。とにかく暗証番号級は安易にやるとやばいです。
――鍵職人には細心の注意の払うタイプが向いている
番号がわからない作業は「あの錠セットしたのに何で開かないんだ」というものです。そうすると「何の番号になってるんだ?」ってわかんないじゃないですか。金庫の番号変換という仕事管理するわけですよ。その時にその辺の考え方が自分が細心の注意の払うタイプなのかどうかということはとても出てくるんですよ。
――錠前技能士は道具も多くプログラマーのような細かさが大事
16進などでやっているから1文字違うだけでまったく違うもの、プログラムのセキュリティーと似てますね。コンピューターの人間って細かいんで、ある意味で逆にコンピューターやっている人間のほうが向いてるかもしれないですね。あと性格でしょうが細かいことに慣れてるかどうかです。今、倉庫案件もいろいろやってるんですが、やっぱり几帳面でいなきゃいけないし、道具の管理を覚えたり細かくなきゃいけないし、そういう人じゃないとちょっとできないんじゃないかって思います。